こんにちは。
赤坂店の後藤でございます。
さて、今週唐突に始まったこの連載記事ですが、本記事より実際に走った感想を書き綴っていきたいと思います。
今回は通勤編。
Part 1で少し触れましたが、私の通勤路は距離にして往復48km強で、往路は代々木周辺のちょっとした坂をいくつか通るルート、復路は少しルートを変えてほぼフラットという構成です。
復路は大体疲れてしまっているので、例外がない限りあまり意識して踏むことがないのですが、往路は代々木の起伏(特に代々木公園横の坂)は朝のダッシュポイントとして最適で、その日の調子ですとか、パーツを変更した時などの指標に役立ちます。
距離も長過ぎず、勾配もキツすぎずのちょうどいい塩梅。
そんな道を通って赤坂店まで通っております。
走行距離は…6/25日を皮切りに、7/10までの約2週間でカーボンホイール250km、アルミリムでは150km。計400kmほど走りました。
コンディションはドライ路面のみ。
全体的な感想で言うと「走っている瞬間が気持ちいい」という一言に落ち着きます。
普段はContinental Grand Prix 4000 s(23c)を110psi程度で使っていて、今回のCORSAも同じ幅、同じ空気圧で試したのですが…明らかに転がりが軽く、「ノってきた」瞬間からの気持ちよさがコンチネンタルよりも高いです。
このあたりはVittoriaがラインナップを刷新するほどの自信を覗かせる素材「グラフェン(グラフィン)」によるところなのでしょうか。(リンク先はメーカーサイトのグラフェン紹介ページです。是非お読みください)
ホンマかいなと突っ込みたくなる能書きですが、通勤程度の使用でもしっかり体感できたことは感激です。
(チャートも凄い。最強感が漂います)
路面がきっちり整地されているところでは、スーッと滑っていくようなフィーリングを得られます。
ここが表現の難しいところなのですが、しっかり接地している感はあれど、アスファルトに触れている感が非常に希薄で、大袈裟ですが何か道に一枚敷いているような感覚です。
ただ、ロードノイズはしっかり拾います。
上記したように、「しっかりと整地されている」部分に対しては非常に滑らかなフィーリングだったのに対し、荒れている部分ではもろにその情報をハンドルへ伝えてきます。
自店、他店スタッフのインプレッション記事を散見していると、快適性が高い…という言葉が目立つような印象ですが、個人的にこれについては好みが別れるかなと思いました。
ちょっとした路面のギャップを越える程度であれば、他のタイヤと印象はそこまで変わりませんが、アスファルトが削られて、いわゆるガリガリ状態になっている部分が数百メートル続くような区間では非常にストレスを感じました。
鈍重な刺激がブラケット周りにずっと纏わり付く感じ。
それこそ「自転車壊れたんじゃないの」と思うようなこともあったり。
ホイールを変えても同じ感覚でしたので、これは身体に慣れさせたり、バーテープ等で対策しないといけない部分であるなと思います。
路面への追従性が高いことの現れであったりするのですが、私の感想としてはこのポイントは辛かったですね。コンチネンタルでこう感じることはないので。
このあたりは25cにすると印象が変わるかもしれません。
機会があればそちらも試してみたいと思います。
しかしながら…欠点(というか単純にごく個人的な好みですが)という部分はこのあたりしか見受けられませんでした。
コンペティティブなタイヤで通勤していると、ついつい調子にのって脚を使って疲弊してしまうのですが、このタイヤはその疲労感も幾ばくか減っているように感じます。
この辺りもグラフェンの性能が大きく寄与しているのではないかと。
数字的な部分では、通勤ということもあって全体の均整をとりながら走っているために、走行時間、平均速度と、どれをとっても大きく変化はありませんでした…が!
往路に登場する坂や、直角に近い角度をもったコーナーを抜ける駅前のクランクでは明らかなタイム短縮がみられました。
いつもタイムを気にしながら上る坂では約3秒程度の短縮。
距離400mなので、タイヤ交換でのこのタイム短縮は驚きでした。(勾配は平均3%程度)
カーボン、アルミ両リム共に同程度の重量なので、上りでのリムによる違いは特にみられませんでした。
どちらのリムでも、しっかりと路面に食いついて押し上げてくれる感覚です。
駅前クランクも交通量が少ないので、タイムと速度を意識して走る部分なのですが、こちらでも若干のタイム短縮。
しかし何より嬉しかったのが、コーナーで車体を倒し込んだ時の安心感でした。
今までにハイグリップタイヤというと、個人的にはSchwalbeのUltremoシリーズだったのですが…それと同等か、それ以上の食いつき具合です。
ほぼ直角のコーナーが4箇所、左→右→ストレート→右→左と続くのですが、ほとんどスピードを殺さずにターンインしていけるほど高グリップ。
単純に気持ちいいという感覚が味わえました。
こちらに関してはリム幅が広いカーボンホイールの方が顕著にその食いつきの良さと、立ち上がりでの加速感を味わえましたが、アルミリムでもそこまで大きな違いはみられませんでした。
アルトレモはいいタイヤながら短命というイメージが強いのですが、このCORSAはタイヤ寿命も非常に長いとのことなので、4,000〜5,000位までこのフィーリングをある程度維持したまま使えるのか、これからじっくり検証してみたいと思います。
通勤においての総評としては、コンペティティブなタイヤ…でも通勤等少しタフさや確実性を求められる場面でも十分応えてくれる!という印象です。
トラブルの少なさに振ってしまうと、走りの部分は犠牲になってしまう…というのが一般的ですし、通勤通学などは前者に注視してタイヤを選ぶことが賢明かとは思いますが、CORSAはそんなシチュエーションにも大いに「アリ」と感じます。
タフさも走りの良さも…という点において、今まではほとんどコンチネンタル一択だったのですが、今回見事にその勢力図を塗り替えてくれました。
耐久性という部分に関してはまだ未知数ですが…これが謳い文句通り数千キロ使えるのであればもっと言うことないですし、そうでなくとも通勤にCORSA…おすすめです。
「決戦用」と割り切って自宅に置いておくにはもったいない。ガンガン使い倒すくらいの気持ちでもしっかり応えてくれますよ。
ちなみに…お値段は1本 ¥9,540 + Tax となります(クリンチャー)。決してお安くはありません。しかし…変えるだけの価値は大いにあるかと。
長くなってしまいましたが、ここまでお付き合いいただけた方には感謝を述べたいと思います。
私感をつらつらと書き綴った記事ですが、タイヤ選びの一助になれば嬉しいですね。
さあ!次回はいよいよ本格的なライドでのインプレッションをお届けします。
舞台は東京西部在住サイクリストのオアシス…風張峠でのヒルクライム。
都内屈指のヒルクライムポイントでVittoria CORSAはいかに作用してくれるでしょうか。
ではまた次回。
ご来店お待ちしております。
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