【社内試乗会】ラピエール XELIUS ULTIMATE SL DISC

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上野アサゾー店】佐野 隆 19年10月01日

 好天に恵まれた9月某日、来シーズン注目モデルのインプレッションを行う社内試乗会が開催されました。

まず、メーカー担当者様へお忙しい中バイクを用意して頂き誠に有難うございました。

 

 

◯試乗車スペック

サイズ/49(S)

ホイール/TOKEN カーボン

コンポ/SHIMANO R9170DURA-ACE

実測重量/1020g(サイズS/フレーム単体)

 

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〇同ブランドの最上級モデルで初のディスクブレーキ化

  現在各社のディスクロード上位モデルは「既存モデルのディスクブレーキ化」から「ディスクモデル専用設計」という第二段階に移行しつつある。ラピエールでもロードラインナップのディスク化が進められていたが、最上位モデル「ULTIMATE シリーズ」では発表が見送られた為、そのディスク化が長らく待たれていた。

 そして、今回ついに旗艦シリーズである「 XELIUS(ゼリウス)DISC」が登場し、同社のエアロモデル「AIRCODE」より一足先にディスクブレーキ化を果たす事となった。

 

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〇ディスクロードに最適なフレーム構造

 フレームデザインを既存モデルから殆ど変更せずに、ゼリウスがディスクロードとしてトップレベルの高性能を手に入れたのには少なからず理由がある。

 一般にディスクロードのフレームは、強力なブレーキの制動力を受け止めるためフレームエンドの剛性が高くなっている。このため、今までのリムモデルに乗り慣れてしまった多くのライダーには、「振動吸収の悪さ」を感じ易い傾向にあり各メーカーは、フレーム剛性を上げつつ振動吸収性を狙ったフレーム設計を余儀なくされた。

 一方、ゼリウスは今年のTDFでのティボー・ピノ選手の活躍が示す通り、第一線級の漕ぎの軽さ(剛性)を持ちながら、シートステイがシートチューブに接合していない独特の「3Dチューブラー構造」が、振動吸収性と路面追従性を両立させた設計となっている。

 

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〇速さにとって「空力」「重量」「剛性」より大切なもの

ひと漕ぎした第一印象は、良い意味でディスクロード感がなく拍子抜けしてしまった。

 ディスクロード化では、リムタイプと同一モデルであっても全く異なる乗り味になるフレームが多い中、リムタイプ譲りのゼリウスらしい軽快感が残りつつ、ディスク化によるハンドリングの突っ張り感もうまく調整されていた。さらに限られた試乗コースであったが、独特の振動吸収性の良さも十分に感じ取ることが出来た。

 

 ちなみにカタログや雑誌では「重量剛性比〇〇%アップ」や「空気抵抗軽減効果〇〇W」などと謳われたいますが、最新の開発現場では、ライダーの能力を最大限効率化する取り組みが盛んに研究されています。

 例えば空力の分野では、その抵抗の8割以上を占めるライダーが「常に」「無理なく」「最適な」エアロポジションを取れる事こそが「速さ」への近道であるため、バイクの低重心化やライダーの不要な上下移動を抑える工夫が施されています。また部品類では「ショートサドル」や「チューブレスタイヤ」などがその代表例に当たり、単に何となく流行っているという訳ではなく、どれもメーカーの研究開発の成果なのです。

 

 最後に、短いインプレ時間でありましたが「ゼリウスDISC」の最大の特徴を上げると、最新のトレンドを取り入れつつ、ストレスなくディスクロードを乗り熟せる点にあり、リムブレーキモデルから初めてディスクロードに乗り換えるライダーに適したフレームと言える。

 

 

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